あがり症克服のゴールは社会能力の習得
社会能力に相対するキーワードとして「社会不安」という言葉があります。社会不安とは、自分が不安がっていると他人に思われることに対して恐怖を抱くことです。社会不安の根底にあるのは、自分に対する否定的な評価に対する恐怖心です。
あがり症の状態とは、この社会不安に陥っている状態と言い換えてもよいでしょう。あがり症という社会不安は、その人が持っている社会能力に密接に関係しています。
たとえば、社会不安を感じることによって、本来の社会能力が低下してしまうという人がいます。
親しい友人との会話では、楽しい話を沢山話すことができます。それなのに、上司や先輩など目上の人が眼前に現われると、途端に無口になってしまうような人です。このケースは、社会不安が社会能力にマイナスの影響を与えている例ですね。
これとは逆に、社会能力の低さが社会不安へとマイナスの影響を与える場合もあります。
たとえば、高級レストランで食事をするとき、レストランでの正式なマナーを知らない人は、テーブル上に並べられた数多くのナイフとフォークを見ただけで、緊張してしまうものです。
社会能力の低さを、テーブルマナーを知らないことに例えていますが、これはあくまで例えているだけであり、テーブルマナーを知らないことが社会的な能力に欠如しているという意味ではありませんので、念のために。
社会能力の低い人は、日常の生活におけるさまざまな場面で、このような状況に置かれることが多いのです。
つまり、社会不安を感じるということは、テーブルマナーを知らない人と同じように、その状況でどのように行動をとればよいのかよく分からないのです。
このように考えると、テーブルマナーさえ知っていれば、高級レストランでも不安にならずにすむわけですね。同じように社会生活においては、「社会能力」を伸ばすことによって、苦手な状況、緊張する状況をコントロールできるようになるのです。
社会能力を伸ばすことで、苦手な状況、緊張する状況を上手にコントロールするのが、あがり症という「社会不安」克服のゴールです。
高い社会能力を身に付けることができれば、容易にエクスポージャー(自己表現)できるようになり、あがり症を克服できるようになるわけです。
周囲を見渡すと、人前であがらない人がいるようですが、これらの人の多くは社会能力が高いようです。
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