あがり症は精神面での障害ではない
あがり症は、昔から治しにくいものとして扱われてきました。特に成人となってからあがり症を克服するのは不可能だという意見もあるようです。
そのため、あがり症に悩む方々は、極度なあがり症であることを、まるで精神障害や人格障害として捉えることもあるようです。あがり症に悩む多くの人が、このような誤った認識を育て上げ、その治療を諦めてきました。
しかし、あがり症が精神や人格の障害であったり、克服できないというなどという認識は明らかに誤った見解です。何歳になってもあがり症は克服できるのです。
あがり症は単なる身体の癖であり、先天性のものではないということ、また後天的であっても、病気や障害ではない、ということをしっかり念頭に置いておきましょう。
あがり症に悩むあなたは、何歳くらいからあがりやすくなったのでしょうか。恐らく、幼児期のころは「あがり症」とはまったく関係ない生活を送っていたことでしょう。生まれながらに「あがり症」である人は皆無に違いありません。
あがり症の症状は、成長とともに周囲の環境から形作られていくようです。自我に目覚め、感受性が発達し、周囲と自己との違いを感じ始めた頃に、あがり症の種がまかれているのかもしれません。そして、それは神経や脳の障害が原因とされる自閉症や精神性の症状ともまったく異なるものです。
あがり症の原因をあえて突き止めるならば、幼児期に経験したその時点なりのストレスやその時点に襲われた情緒不安に元があるのかもしれません。幼児期には、人見知りすることがよくありますので、特にあがり症の種であることには周囲のおとなは気がつきません。よくある恥ずかしがり程度の理解で済んでしまい、本人はもちろんのこと、おとながそれほど重要視しないのも無理ありません。
実際のところ、多くの方が、その後成長するとともに自然な形で周囲と適応していき、適度に緊張し、適度にあがるという、いわゆる普通の対人関係を築いていきます。現在、極度にあがり症を自覚している方の中には、思春期以降の多感な時代に強いストレスを受けた経験が尾を引いている可能性があるようです。強いストレスが引き金となり、次第にあがり症の症状が表面化しやすくなるといわれています。それがやがて習慣化してしまうと身体の癖、つまりあがり症になることが多いのです。
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