高齢者の不眠への対策
高齢になると、特有の身体の働きにより不眠になりがちです。だからといって、不眠に対する対策が何もないのかといえば、そんなことはありません。睡眠をとるための工夫をすれば、睡眠不足を多少なりとも解消することはできます。
高齢者の日常に、それほど無理せず取り入れることのできる入浴と運動、それに控えたほうがいい飲料についてご紹介したいと思います。
まずは入浴です。
人間の体温は、夜寝る前に最も高くなり、その高温が睡眠をもよおします。ですから、入浴により体を温めることは、不眠を解消する上で、とても効果のある方法です。さらに入浴することによる効果は、緊張状態の交感神経がやわらぎ、心身のリラックスを得ることができます。
入浴方法としては、38℃~40℃程度の少しぬるめのお湯につかるのが最適です。入浴時間としては、10分~20分程度かけて、ゆっくりとつかれば体が芯から温まり、入眠効果が高まります。
それ以上高温のお風呂に入ると、入浴後なかなか体温が低下しません。体温が最も高いところから、下がり始めるときに眠気をもよおすのが眠気のメカニズムです。ですので、体温が下がりにくい高温すぎるお湯では入眠の効果がありません。
通常、入浴は就寝の1時間前くらいの時間がベストですが、高温のお風呂に入浴する場合は2,3時間前に済ませておきましょう。
次に運動です。
日中太陽の光を浴びながら適度な運動をすると、メラトニンというホルモンが分泌され、夜になると睡眠をもよおすようになります。そのために、疲れすぎない程度の運動をすることが大切です。
ホルモンの分泌時間のことを考えると、夕方前頃に太陽の光を浴びるのが最も良い時間帯です。ですので、そのころに外を散歩するのが一番効果的な不眠解消のための運動です。
高齢者に多いのは昼寝ですが、昼寝をするとやはり夜の寝つきが悪くなったり、就寝時間が遅くなったりします。昼寝は極力控えておいたほうがよいでしょう。
最後に不眠解消のために、控えておいたほうがよい飲料として、またコーヒーや紅茶などのカフェイン飲料を挙げておきたいと思います。これらの飲料には覚醒作用があります。若いうちには、それほど睡眠への影響も多くないのですが、高齢になるとカフェインの覚醒作用がかなり強く出てくるようになります。やはり、高齢者にとっての午後以降のカフェイン摂取は控えたほうがいいでしょう。
以上のように、日常生活において高齢者の不眠解消のための工夫がいくつかありますので、眠れずお悩みの高齢者の方にはぜひ実践させてみてください。
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